“全身”で仮想世界に入る技術デモをCloudGate Studioが公開

 VR内では、自分の手、または手に持っている物だけが見えるのが一般的。理由は単純で、コントローラーしかトラッキングできないからだ。

 CloudGate Studioは全身をVR内に投影する方法を検討している。社長のSteve Browler氏はその実験の一つとしてYouTubeに動画を公開した。

・CloudGate Studio Fullbody Awareness Experiment #1 (HTC Vive)
https://www.youtube.com/watch?v=OYCRDZJkSRk

 実験ではHTCの「VIVE」を2セット用意し、合計4個のコントローラーを使っている。2個のコントローラーを足先に取り付け、トラッキングを可能にした。もともとVIVEのゴーグルで頭部はトラッキングできる。加えて両手両足をトラッキングすることで、VR内に全身を映せるようにした。一人称視点なのでVR内で全身を見ることはできないが、デモでは影を映して全身があること、実際の動きがVR内に反映されていることを表現していた。

 足をトラッキングすると、よりリアルに歩いている感覚が得られる。VR内にある物を蹴るといったアクションも可能だ。「VR内の物が私の動きに反応する、なぜならVR内に私の体があるからだ」というSteve氏のコメントが印象的だった。

 Steve氏は動画の公開後、Twitter上でいくつか質問に答えている。今回はVIVEのコントローラーを4個使ったが、先日発表されたHTCの「Tracker」を使った実験も予定しているという。もともと全身を使ったVRの構想はあったが、「Trackerの発表を見て、実現するタイミングが来たと感じた」と語っている。トラッキング機能を備えた靴の製品化も検討していると答えているが、少し言葉を濁しており、まだ具体的なプランまでは到達していないと思われる。

 没入感を得るために、全身をトラッキングするコントローラーは様々なメーカーが開発をしている。大掛かりなシステムならより高い没入感を得られるが、家庭で体験できるものではなくなってしまう。CloudGate Studioは、既存のVIVEのシステムに足用のコントローラーを加えるというシンプルな手法をとった。コンシューマー向けの現実的なアプローチとして期待できそうだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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