パナソニックもVRゴーグルを開発中、視野角は「VIVE」の2倍

 2017年1月5日から8日に開催された家電見本市「CES 2017」。パナソニックは解像度6400×1440ドット、視野角220度とハイスペックなVRゴーグルを展示していた。ニュースサイトの「Road to VR」が報じた。

・Hands-on: Panasonic’s 220 Degree VR Headset Uses Crazy Fused Lenses and 4 Screens
http://www.roadtovr.com/panasonics-220-degree-vr-headset-uses-4-screens-crazy-fused-lenses/

 製品は開発中で、詳しい仕様は非公開。まだ名前も決まっていない状態だ。しかし、これまでのVRゴーグルにない特徴を備えている。ディスプレイを片目当たり2枚、合計4枚も内蔵している点だ。全体で6400×1440ドットと横方向の解像度がとても高い。HTCの「VIVE」は全体で2160×1200ドットなので、横方向はおよそ3倍にもなる。通常のレンズでは端までカバーできないためか、2枚のレンズを貼り合わせたような形状のものを左右にそれぞれ内蔵している。

 筆者のFrank He氏は、「これまでに試したVRゴーグルの中で最も横方向の視野角が広い」と評している。ただ、比較すると縦方向は狭く感じたようだ。また、貼り合わせたレンズの境界の処理が不完全で、境界付近で歪みや見えなくなる部分が発生したとしている。静止して見れば分からないくらいに低減されるものの、頭を動かすと再発したという。画面の追従性は若干の遅延を感じたが、「試作機だということを考慮すれば大きな問題ではないだろう」としている。

 もうひとつ興味深いのは、装着にストラップを使わない点だ。通常のめがねのように装着し、後頭部にアームのようなものを回して固定する。重量は公開されていないが、かなり軽いようだ。また音声は骨伝導を採用。別途イヤホンやヘッドホンを装着しなくて済むため、他のVRゴーグルと比べて着脱がとても簡単にできる。

 Frank氏は、一般的な課題としてVRゴーグルの視野角を広げるにはレンズ部分に問題があると指摘した。人は左右の目でそれぞれものを見ており、両目の視野は一部が重なっている。VRゴーグルの映像を自然に見せるにはこれを再現する必要がある。2枚のディスプレイの位置を近付けるというアプローチは既に行われており、さらに視野角を広げるにはレンズの倍率を上げなければならない。パナソニックの新しいアプローチは、両目に1枚ずつディスプレイとレンズを追加するという方法だ。これにより、レンズの倍率を上げやすくなる。ただし、境界の処理が新しい課題として残ったと分析した。

 このVRゴーグルはビジネス、トレーニング、医療といった業務向けとして開発されており、2018年の出荷を目指しているという。

 パナソニックはYouTubeでこのVRゴーグルの紹介動画を公開している。音声は英語だが、日本語の字幕も用意されているので興味のある人は見てみてほしい。

・Now Get Double the Display with VR Headset at #PanasonicCES 2017

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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