VIVEの無線化にTPCast以外の可能性、HTCが「WiGig」の利用を検討

 2016年の終わり、HTCが中国の公式サイトでTPCast製無線化キットを販売して話題になった。その後体験レビューも現れ、日本国内での発売に期待している人も多いだろう。

 HTCはVIVEの無線化に別の方法も模索しているようだ。Intelと共同で、「WiGig」を利用した無線化技術を開発しているという。米ラスベガス市で開催された「CES 2017」で、プレスカンファレンスの場で発表したとニュースサイトの「Road to VR」が報道した。

・HTC and Intel Partner on New WiGig Wireless VR Solution
http://www.roadtovr.com/htc-intel-partner-new-wigig-wireless-vr-solution/

 WiGigとは60GHz帯の電波を使った通信規格で、IEEE 802.11adとして策定されている。電波の特性上、高速なデータ通信ができる代わりに障害物に弱いという特徴がある。一部PCメーカーがノートPCのオプションとして販売している、ワイヤレスドッキングステーションで採用されている。

 無線LANの認定プログラムを実施しているWiFi Allianceが管理しており、2016年10月にはWiGigの認定プログラムを開始すると発表している。既存の無線LANとの互換性が高いため今後普及が期待されている。

 一方、既に一部海外では販売しているTPCast製の無線化キットは「WirelessHD」を採用しているという。WirelessHDはWiGigと同じ60GHz帯を使った規格で、主に映像機器で使われている。

 両者を比較すると、最大速度はWiGigが7Gbps、WirelessHDは28Gbpsとかなり差がある。しかしWiGigは無線LANと同じルーターで利用できるため、今後対応製品が出てくる可能性がある。WirelessHDは送受信に専用のアダプターを使うため、現状より使いやすくなることは想定しにくい。

 もし期待通りにWiGigが普及するのであれば、より安価な無線化アダプターが登場する可能性がある。HTCは製品化の予定など詳細を公表していないものの、こうした新しい選択肢は歓迎すべきだろう。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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