スタートレック「ホロデッキ」をNVIDIAとAxonVRが実現する!? 「PhysX」が支えるVR映像を「触る」技術

 2016年12月21日、NVIDIAは英文サイトのブログを更新し、同社の物理演算技術「PhysX」がVR内で物に触る処理を支えていると発表した。

・AxonVR Brings Lifelike Touch to Virtual Reality Using NVIDIA PhysX
https://blogs.nvidia.com/blog/2016/12/21/axonvr-touch-vr-nvidia-physx/

 ブログ内で紹介したのはAxonVRの「HaptX」プラットフォーム。AxonVRは本誌でも12月12日に資金集めを完了したと紹介したメーカーだ。

 HaptXの特徴は、物の質感や形だけでなく温度まで感じられること。コントローラーの振動よりもリアルな体験ができる。全身スーツと体全体を持ち上げる大型アームで構成された「HaptX Skeleton」を使ったシステムなら、制限なく仮想空間を歩き回ることも可能だ。個人向けではなく、冒頭のイメージのようにテーマパークやアーケードに導入されることになると思われる。

 VR内で物に触るというのは、とても大変な処理だ。リアルタイムで触れたことを検出し、フィードバックをユーザーの身に付けているインターフェイスに伝えなければならない。高速で正確な物理演算が必要になる。そこでAxonVRはPhysXを選んだという。HaptXでは3Dモデルのジオメトリ管理、剛体力学、衝突判定をPhysXで処理している。これにより、AxonVRは新たに開発するプログラムの量を減らせる。

 もう少し具体的に言うと、以下のような流れになる。衝突判定により触れたことを検知すると、触れたオブジェクトの表面の情報を展開する。この情報を元に、AxonVR側のソフトが触感を全身スーツなどのインターフェイスにフィードバックする。その際、温度情報も伝達する。

 NVIDIAは「こうした技術を組み合わせることで別次元の体験を生むことができる」としている。ブログでは最後にテレビドラマ「スタートレック」に出てくる「ホロデッキ」(特定の部屋に仮想空間を作り出す装置)を引き合いに出し、「ホロデッキはSFだが、AxonVRとNVIDIAの技術により、少しずつ現実に近付いている」と結んだ。

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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