VRで“匂い”を体験できるデバイスなどVR関連技術も展示された「経済産業省×ASCII STARTUP 日本発グローバル・ベンチャー公開選考会」レポート

ゴーグルの下部に張り付いているのはザーズ株式会社の「Zaaz VR」

 経済産業省とASCII STARTUPによる、日本初のグローバルベンチャー公開選考会が11月15日(火)に開催された。来年3月に米国オースティンで開催されるビジネスイベント「SXSW」へ出展する企業を選考することを目的とした展示会で、当日は海外進出に関するカンファレスも開催された。展示ではVRやAR関連の出展も多数見られたので、本稿ではその様子をレポートする。

・VR映像に合わせた“匂い”を体験できる「ZaaZ VR」

 ザーズ株式会社の「ZaaZ VR」は、VRゴーグルに取り付けるだけで簡単に“匂い”を発することができるデバイスだ。フライドチキン、銃砲の匂い、女の子の髪から香る匂いなど、3種類の香料を内蔵した小型軽量のデバイスで、VRゴーグルにはアタッチメントを使って簡単に取り外し可能だ。ZaaZ VRには香料とファンが内蔵されており、VR映像に合わせてファンを回転させることでシーンに合わせた匂いを体験できる。香料はカートリッジ交換式。同社は元々匂いを使った販促用機器を開発しており、ZaaZ VRはそのノウハウを活用したデバイスだ。

匂いは本体側面の穴から放出される

・網膜投影型レーザアイウェア「Retissa」

 株式会社QDレーザの「Retissa」は、超小型のレーザープロジェクタを内蔵し、網膜に直接映像を映すデバイスだ。液晶ディスプレイとレンズを使ったVRゴーグルなどと異なり、デバイス自体の小型化が容易で、網膜に直接映像を映すことから視力に影響されにくく、弱視の人でも映像を見ることができる。そのためディスプレイ的な用途だけでなく、ロービジョン支援用としても期待されている。CEATEC JAPAN 2016でも展示され「経済産業大臣賞」を受賞しているデバイスだ。

・人体3DデータをVR空間で見られる医療用ソフトウェア

 HoloEyes株式会社は、CTスキャンで撮影した人体映像を3Dデータとして扱い、VRゴーグルを使ってその内部を見ることが可能なソフトウェアを開発した。医療用として医師の監修を受け手開発されたソフトウェアで、3D化された患者の患部をみながら治療の検討などができるツールとなっている。コントローラーを使って指定した場所の断面なども簡単に見ることができる。

コントローラーをかざすと内臓部分の断面も簡単に見ることができる

・360度の視野を実現するスマートヘルメット

 株式会社Borderlessは、HUDとリアカメラを使ったAR(拡張現実)技術により、360度の視野を実現するスマートヘルメットを出展した。ヘルメット本体からオリジナルデザインされ、通常のヘルメットよりも広い視野が得られるよう、広い開口部のバイザーを実現。ヘルメット後部に搭載されたリアカメラと合わせて360度相当の視野を実現する。HUDにはリアカメラの映像はもちろん、ナビなどの情報も表示される。HUDは視野の上方に位置するため運転の妨げにはならない。

・360度VRコンテンツ共有サービス「PANOPLAZA MOVIE/LIVE」

 カディンチェ株式会社は、360度VRコンテンツを配信可能なVRコンテンツ共有サービス「PANOPLAZA MOVIE/LIVE」を出展した。360度の動画のライブストリーミングにも対応し、会場でもライブ配信されたVR映像を実際に見ることができた。将来的にはライブイベント会場などを撮影して見られるようにしていくという。

ドローンが使えない場所でも360度動画が撮影できる「Dolly360」

 株式会社キッズプレートは、走行しながら360度撮影が可能な「Dolly360」を展示していた。ラジコンメーカー「京商株式会社」と共同開発をしており、本体シャーシはラジコンをベースとしたもの。機動性にすぐれ、ドローンが飛ばせない場所でも360度撮影が可能になる。カメラ部分はGoProの「HERO4」を6つ搭載している。また、通常360度映像を撮影する場合は、自撮り棒などを使っても撮影者が映り込んだりしてしまうが、Dolly360では撮影者は遠隔操作可能なため、360度撮影中に映り込むのは小型の車両本体だけになる点もスマートだ。

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