VRゴーグルを付けたまま360度動画を編集、アドビが「Project CloverVR」を発表

 2016年10月31日から11月4日の5日間、アドビは大規模なカンファレンスイベント「Adobe MAX 2016」を開催した。最も大きな発表は「Creative Cloud」の2017年版のリリースだが、開発中の機能を紹介する「Sneak Peeks」で興味深い話題があった。VRゴーグルを付けた状態での動画編集だ。

 アドビは言わずと知れた「Photoshop」や「Acrobat」などを手掛ける企業。動画編集の「Premier」もファンの多いソフトだ。PremierではVRゴーグルで楽しめる360度動画の編集もできる。しかしインターフェイスは必ずしも最適とは言えない。

 360度動画はVRゴーグルで見た時に正しく見えるように記録してあり、通常の平面ディスプレイで見ると歪んで表示される。そのため編集する人は平面ディスプレイで編集作業をし、VRゴーグルを付けて見え方を確認、また外して続きをするという手順になり、負担が大きい。そこでアドビはVRゴーグルを装着したまま編集可能にするインターフェイスを開発した。それが「Project CloverVR」だ。紹介したのはStephen DiVerdi氏。冒頭の写真の人物だ。デモではOculusの「Rift」と専用コントローラーの「Touch」を使った編集を実演した。

 360度動画ならではの要素として、視点の初期位置がある。動画が始まる時、または場面転換をした時に、視聴者が見せたいところを向いているとは限らない。そこで、初期位置を変更する必要がある。デモで使用した車のレースだと分かりやすい。後ろには後続車が迫っているが、正面を見ていると分からない。切り替えのタイミングで正面を向いていれば、良い所に気付かず見損ねてしまう恐れもある。初期位置を調整しておけば、切り替わったタイミングで視聴者に見せたいところを見せられるというわけだ。Stephen氏はこの機能を「rotational alignment tool」と呼んでいた。

 デモの様子は以下の動画で確認できる。

・#CloverVR. Adobe MAX 2016 (Sneak Peeks) | Adobe Creative Cloud
https://www.youtube.com/watch?v=tFkJXwH1VTE

Reported by 宮川泰明(SPOOL

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