第8回:筋肉が踊り肉片飛び散るシューティング「Gears of War4」がいよいよ日本上陸!

第8回:筋肉が踊り肉片飛び散るシューティング「Gears of War4」がいよいよ日本上陸!

祝・『Gears of War4』日本発売!

ついに、ついに『Gears of War4』が日本で発売!
この幸せを噛み締めつつ本作をプレイした筆者だったが、ほとんどの人には何が幸せなんだか、まるで伝わらないはず。「日本のWindows 10 PCやXbox Oneで、オンラインプレイを含めてプレイできる」までには、長い道のりがあったのだ。

『Gears of War』(以下GOW)シリーズの原点は、2006年末にマイクロソフトから発売されたXbox 360用ゲームソフト。地球とよく似た架空の惑星「セラ」を舞台に、人類が突如として地底から現れた謎の生物「ローカスト」と重火器を持ってドンパチする3Dアクションだ。

初心者も取っ付きやすく上級者もやり込める間口の広さ、ごつい戦士達が軽口を叩きながら絆を深め合うストーリーも面白く、たちまち人気シリーズへと成長を遂げた。でもって「3」までは国内版も問題なく発売された。そして最新作つまり本作「4」は、Xbox One最強のAAAタイトルとして2016年10月に世界同時発売、ただし日本を除く。マイクロソフトの広報はその理由を「CEROのレーティング規定に従ってゲームに手を加えることが難しいため」としていた。

それは一面では真実だったのだろう。GOWはチェーンソー付き銃(ランサー)で敵を切り刻むゲームだから。オリジナルのグロやゴア表現そのままだと国内発売できないため、一作目では「肉片の切断面が真っ黒」に塗りつぶされていた。

2作目では切り口がモノクロでよく見れば血管や筋肉組織が確認でき、「3」ではピンクに……と徐々に進化(?)していたが、わざわざ日本のためにデジタル職人さんが肉片を処理する手間を掛けていたわけだ。

ゲームが売れるならそれでもモトが取れる。が、Xbox 360の国内普及台数が約160万台から、「4」のXbox Oneは約7~8万台へとガタ落ち。ユーザー数が20分の1になったのだから、「日本のためだけに肉片を塗ってくれ」というのも酷な話だ。

が、今年4月に一転して、日本マイクロソフトは急きょ、5月に日本でも発売するとアナウンス。なんとCEROの審査を通過したというではないですか。ただし、仕様は日本以外で発売されたグローバル版と全く同じで、英語音声に日本語字幕付き。表現規制も一切なく、チェーンソーの血しぶきや潰れたトマトのような肉片が胸いっぱい満喫できる。


Xbox Play AnywhereでPC版も遊べる

ぶっちゃけて言うと「1人プレイ(ストーリーモード)を日本語字幕で遊びたいだけ」なら、5月まで待つ理由は特になかった。Xbox Oneはほぼリージョンフリー、つまり「ある地域で販売されたソフトは他の地域で遊べません」というロックが掛かっていない(例外はあるかもしれないが)。

しかも、マイクロソフトは「どの国にいてもどの言語でも遊べるようにしましょう」(「Language Region Independence」)という指針を取っており、先に発売された国際版にも日本語字幕は入っていた。

じゃあ、なんで待ったのかというと、「Xbox Play Anywhere」のためだ。Xbox OneかWindows 10版のどちらかのソフトを買えば、どちらのプラットフォームでもプレイできる。1本買えばもう1本、その対応ソフトに『GOW4』が含まれていたのだ。

この「Xbox Play Anywhere」、パッケージ版はダメでダウンロード版のみ。パッケージなら海外ショップから取り寄せられるが、ダウンロード版は北米のMSストアで買うしかない。その支払のためには北米で使えるクレジットカードが必要で、ハードルがドカンと高くなる。

そんなわけで、国内での発売は「日本MSストアでのダウンロード版を買える」、そして「国内でのオンラインプレイもできる」ということ。とても回りくどい話になったが、半年待った甲斐がありました。


舞台は前作から25年後。新主人公がロボ兵士を切り刻む

時代は前作「3」から25年後、舞台はやはり惑星セラ。ローカストとの戦いはひとまず終わり……と(Coalition of Ordered Governments / 統合連邦政府)のジン首相が演説をぶつ合間にはさまれる回想シーン。ただ眺めてるわけではなく、回想の中で実際にプレイヤーが戦って過去の戦場を「追体験」する趣向だ。ここでシリーズを通じて猛威を奮った必殺兵器「ドーンハンマー」をいきなり使えて、本編の練習を兼ねているのかな……と夢見ていたこともありました(ヒント:その後、全く出ません)。

が、式典にいるはずのある人物がいない。前作までの主人公、マーカス・フェニックスだ。その理由はおいおい明らかになる。

過去の回想シーンで、人類の存亡を賭けて戦う兵士達。シリーズ通して愛された最強のビーム兵器「ドーンハンマー」が使えるのは、本作ではここだけ

過去の回想シーンで、人類の存亡を賭けて戦う兵士達。シリーズ通して愛された最強のビーム兵器「ドーンハンマー」が使えるのは、本作ではここだけ


場面は変わって、新主人公のJD フェニックスが登場。マーカスの実の息子であり、世代交代だ。優しい性格でイケメンだが、ゴツい体格は親父譲り。GOWといえば肉弾相打ち、人類の筋肉がローカストの筋肉をぶん殴り、肉の壁が銃弾を受け止める肉づくしの作風であり、正しい造形だろう。

JDや友人のケイト、デル達が双眼鏡で伺っているのは、COGの統治する第五居住区。そこにあるファブリケーター(なんでも作れる万能製造マシン)を盗み出そうという狙いだ。JDやケイトは独善的なCOGのやり方に嫌気が差して飛び出してきた元・兵士なのである。

平和になったはずが、惑星セラの現状はひどい有様だ。新エネルギー・イミュルシオンを利用した大量破壊兵器を使用したせいで急激な気候変動が起こり、COGは城塞都市を作ってそこに人々を保護している。「壁」の内側に引きこもり、その中で強権的な政府が独裁制を敷く様は、巨人がステップして進撃してきそうだ。

前作までのナマモノっぽいローカストとは打って変わり、序盤の敵はCOGが差し向けるロボット「ディービー(DeeBee)」。社会秩序と治安を守るメカおまわりさんだ。本来が人命を守るための機械のはずが、居住区に侵入したJD達を発見するやすぐに発砲。殺る気、満々である。

GOWっぽくないかなと首を傾げながらも、機械との戯れはこれはこれで楽しい。チェーンソーで刻むと血の代わりに火花とオイルが噴き出て、頭をふっ飛ばしてもローカストと違ってしばらくは動く。奥深く進むにつれて新型ロボも投入され、ボール型のトラッカーも登場。転がって近づき自爆する恐ろしいやつだが、蹴っ飛ばして他の個体も巻き込むことだってできる。ボールは友達こわくない!

序盤の敵は、COGのジン首相が差し向ける治安維持ロボット「ディービー」。わざわざ(やられて)武器を落としてくれる有り難い存在である

序盤の敵は、COGのジン首相が差し向ける治安維持ロボット「ディービー」。わざわざ(やられて)武器を落としてくれる有り難い存在である


海外ゲーム初心者にもやさしいゴア表現ゲーム

本作はTPS、「主人公を背後から見た三人称視点のシューティング(Third Person Shooting)だ。3Dアクションに不慣れな人は苦手としやすいジャンルであり、筆者も例外ではない。主人公を操作しつつ銃のエイム(狙い)を合わせるのはけっこう骨が折れる。

でも、大丈夫。プレイヤーが異常に死ににくいシステムが「GOW」シリーズの伝統なのだから。まず、主人公の体力は自動回復するため、ダメージを食らってもしばらくすれば完全に元通り。

それにプレイヤーが一人っきりになる状況は、「GOW4」でも全くない。いつも仲間達がともに行動し、一緒に戦ってくれる。彼らNPCを動かすAIはすごく優秀で、主人公がまごついてる間にも敵を的確に殺し、プレイヤーが一発も当てられなくても掃討してくれるほど。しかもプレイヤーが瀕死の状態になっても、NPCが応急処置をしてすぐ復帰させてくれる。逆に死ぬのが難しいぐらいだ。

頼もしい仲間達に守られながら、操作システムの基本は徐々に覚えられる。壁や瓦礫など障害物の影に隠れ、武器だけを敵に向けて攻撃する「カバーアクション」。武器が弾切れしたとき、タイミングよくボタンを押すとリロード時間が短くなる上に威力も上がる「アクティブリロード」、銃弾が飛び交うなかで姿勢を低くして走る「ローディーラン」。

これらアクションがボタン一発で出せるお手軽さ、そのために「カバーするつもりが雨あられの銃撃の中まっしぐら」とかの暴発しやすさにもじっくり慣れられるわけだ。

前作「3」までの主人公マーカスも、年齢と渋さを加えて再登場。ともに戦う仲間として頼もしいし、新主人公JDとの「親子の会話」も楽しい

前作「3」までの主人公マーカスも、年齢と渋さを加えて再登場。ともに戦う仲間として頼もしいし、新主人公JDとの「親子の会話」も楽しい


あっちこっちをウロウロしてマップを埋めていく最近のオープンワールド系をやりこんだ後だと、一本道ルートの「迷わなさ」っぷりはかえって新鮮だ。正解じゃない脇道は塞がれ、仲間のNPCも先に進んで道案内。ときどきルート分岐はあるが、それは「予備電源を投入しにいくか、その作戦をする仲間を遠くから支援するか」の違いにすぎず、すぐに合流する。

いかにもド硬派の洋ゲーに見えがちだが、少なくとも難易度を最低のカジュアルに設定すれば、TPSに不慣れなプレイヤーも楽しめるおもてなしゲーム。まぁゴア表現はキツ目なので、それでも「人を選ぶゲーム」ではあるが。

次々と押し寄せる敵の猛攻(wave)を撃退するホードモード。ファブリケーターで生産した武器や足止めを設置して準備するのだ

次々と押し寄せる敵の猛攻(wave)を撃退するホードモード。ファブリケーターで生産した武器や足止めを設置して準備するのだ


4K表示の素晴らしさ、ゲーミングPC環境を見直すきっかけに

序盤こそ前作と変わった印象を与えるが、中盤~後半にかけては「いつものGOW」。新たな敵スウォームもローカストとよく似た外見で、「なぜ似ているか」もストーリーの根幹に関わる謎だ。新たなクリーチャー、新たな武器、どれもこれも殺すことが得意なフレンズばかり加わっており、「3」から順当なバージョンアップといえるデキだ。

人を捉えて腹部に収納してさらう敵「スナッチャー」。尻尾からトゲを飛ばしたり、ジャンプしたりと厄介なやつだ。飲み込まれると味方が助けてくれるのを待つしかない

人を捉えて腹部に収納してさらう敵「スナッチャー」。尻尾からトゲを飛ばしたり、ジャンプしたりと厄介なやつだ。飲み込まれると味方が助けてくれるのを待つしかない

スウォームの巣食うアジトの奥へ踏み込むと、真っ赤な繭がいっぱい。中には捕らえられて消化された人達が……。撃って壊すと味方に叱られます

スウォームの巣食うアジトの奥へ踏み込むと、真っ赤な繭がいっぱい。中には捕らえられて消化された人達が……。撃って壊すと味方に叱られます


で、本連載はガレリアPCゲーム探訪記ということで、最強に強まったゲーミングPCを語るコーナーである。つい筆者の嗜好に引っ張られる形で、「お安く遊べるゲーム」や「クラシックなアクションゲーム」など低スペックで遊べる作品に偏りがちだったが(すいません)本作は「高スペックなPCだから遊べる」魅力に満ち満ちている。

GOW4のベンチマークモード。さすがにCore i7+RAM16GB+GTX1070だけに、プレイ中は全くストレスを感じなかった

GOW4のベンチマークモード。さすがにCore i7+RAM16GB+GTX1070だけに、プレイ中は全くストレスを感じなかった


まず、4K解像度対応はXbox One版にはなく、Windows PC版のみ。戦争まみれのGOWシリーズでもまれに見る「破壊されてない都市」や「マーカスが作り上げたトマト農園」なども鮮やかで(すぐ壊されるが)ヒロインに位置づけられるケイトも凛としてキュートに描かれる。

最も4K化の恩恵あらたかなのが、荒々しい自然現象の「ウィンドフレア」。渦巻きながら明滅する積乱雲、地表を撃つ無数の落雷、見とれるような美しさだ。雷に打たれると即死しますけどね。

異常な自然現象「ウィンドフレア」が吹き荒れるなか、遮蔽物で落雷をしのいでゴールを目指す。PCの4K表示が実に美しい(でも当たると即死)

異常な自然現象「ウィンドフレア」が吹き荒れるなか、遮蔽物で落雷をしのいでゴールを目指す。PCの4K表示が実に美しい(でも当たると即死)


「最小」動作環境はCPUがCore i5、GPUがGeforce 750 Ti/Radeon R7 260X(VRAM2GB)と低めだが、「推奨」はGPUがGTX970やGTX1060(VRAM4GB)以上、理想はGTX 980Ti/GTX 1080(VRAM4GB(AMD)/6GB(NVIDIA))とけっこう高め。

筆者はCore i7+GTX1070(RAM8GB)+RAM16GBで組んでいるが、ストレスは一切感じなかった。ドスパラでも「Gears of War 4 推奨PC」がラインナップされているが、本作「GOW4」はゲーミングPCを買い替えたりビデオボードを交換する、いいきっかけになるゲームだ。

Reported by 多根清史


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