第7回:“Steam”お手軽ゲーム特集―やりこみ度はお値段以上!

第7回:1000円以内で買える“Steam”お手軽ゲーム特集―やりこみ度はお値段以上!

Steamのメリットはゲームの面白さ、そして値段のお手頃さ。
今回は時間ドロボーにも程があるチョイスを3本紹介だ。


One Way Heroics Plus

元々の日本語名は『片道勇者 Plus』。「片道」といえば片道キップ、行ったきり引き返せない……とろくなイメージしかないが、本作の場合は「強制横スクロールRPG」ということ。左から右へとひたすら進み、決して引き返したりしない。引かぬ媚びぬ顧みぬ、どこの拳王だ。

そんなことになっているのは、「世界がどんどん闇に飲み込まれていく」という設定から。魔王により刻一刻と消える世界を救うため、主人公は王の命を受けて魔王を倒しに行く。

移動しようが攻撃しようが強制スクロールは続き、世界は左端から消えていく。じっとしてたら死ぬ! 一般人は逃げるのを諦めて表情も変えない(ドット絵だし)絶望にも程があるドン底だ。

One Way Heroics Plus タイトル
可愛い子犬がたくさんいて平和そうな画面だが、実はかなりのピンチ

可愛い子犬がたくさんいて平和そうな画面だが、実はかなりのピンチ。犬はモンスターで囲まれると袋叩き、後ろに迫る闇に飲まれると一発でゲームオーバー! この後、壁をぶっ壊して助かりました


ゲームのジャンルは、いわゆるローグライクRPG。プレイするたびにマップが自動生成される、要するに「1000回遊べるRPG」とうたわれた『トルネコの大冒険不思議のダンジョン』の流れに連なるもの。スタート時に世界の名前を入力すると、新たな世界がその度に創られる。さっきはろくでもないマップだったから今度こそ、とゼロからやり直しができるのだ。

ローグライクRPGは、屋内のダンジョンに限られるのがフツー。ところが本作は、外のフィールドが丸ごと生成され、ひたすら歩く。林や山、建物の配置までランダムに創られ、遠い先の方は見えない。

歩いて時間が経過するとお腹も空いて「元気度」が次第に下がる。元気度が下がると移動速度や攻撃力も低くなるのでご飯を食べないといけないが、食料がどこに落ちてるのか、ランチが食える建物はどこかも分からない。道標のない長旅を切り抜けるやりくりの腕前が試されるわけだ。

強制スクロールというと、最近PS4向けにリメイクされた『キングスナイト』のリアルタイム進行で「キャラ変更中に死亡」などのトラウマが蘇るが、こちらは「プレイヤーが行動を起こすのを待ってから時間が進む」ターン制につき、すばやい操作をしなくても大丈夫。その逆で、じっくり考えて最善の一手を選ぶことが大事だ。

基本的にはたった一人で(仲間が付いてくることあり)、一回につき敵一体に攻撃。複数に囲まれたらタコ殴りにされるので、逃げるしかない! そんなわけで一対一は絶対に守りたい鉄則だ。

さらに敵も強制スクロールの法則には逆らえず、地形に引っかかれば闇に飲み込まれていく。どうしても倒せない敵は上下移動して引き寄せ、斜め移動で付いてこれないな〜というタイミングでさっと右に抜ける。これ「闇消し」という重要テクニックだったりする。

魔王は探すまでもなく、一定時間ごとに向こうからやってくる。会いに行けるアイドルを超えた会いに来る魔王、たった一人でくるので「魔王軍」感がゼロ。

「クリティカルしない攻撃は無効」バリアを張ってるので苦戦するが、魔王にも「闇消し」は有効だ。地形に引っかかって闇に消えていく魔王……引きこもっていたほうがいいんじゃないですかね。

以上がゲームのあらまし。乗り越えた困難が大きいほどクリア時の「伝説ポイント」が溜まり、これを消費することで数々の要素がアンロックされたり、「時限倉庫」でアイテムを引き継ぐこともできる。

プレイするほど様々な「職業」も解放され、強力な「冒険家」や「海賊」などが選べるようにもなる。魔王よりも手強い地形を克服して、何百キロも歩ける勇者を目指すのだ。


Trine2

『Trine2』はフィンランドにある開発会社Frozenbyteから2011年末に発売された横スクロール謎解きアクションゲーム。Nordic Game Awardsで芸術賞を受賞したグラフィックの美しさは惚れ惚れするほどだ。

それに少し前のゲームということで、お値段も安くなっている。中でも、Steam版はWii U版やPS4版よりもセール価格ではダントツに財布に優しい。

「安くなる理由」は、家庭用の2つと違って日本語ローカライズされてない事情もある。ただ、有志による日本語化MODを適用すれば字幕も日本語になるので、プレイには差し支えないはず。導入される場合は、自己責任ということでお願いします。

なぜTrineシリーズの中でも「2」を選んだのか? というと、今のところ「2」が2Dアクション的に完成度が頂点に達していて、グラフィックも初代を凌駕しているから。最新作の「3」は奥行きも付いて3Dに近づいたが、距離が目測しにくくてミスしやすかったり、ボリュームも少なかったりと評判が微妙だ。「正当進化」って難しいですね。

魔法使いと盗賊と戦士、3人を使い分けて謎を解き明かす……はずが、魔法使いばかりが大活躍。スキルを取ると最大4個まで箱が出せる。ただし、攻撃力はないので他の二人が死ぬと詰みます
魔法使いと盗賊と戦士、3人を使い分けて謎を解き明かす……はずが、魔法使いばかりが大活躍。スキルを取ると最大4個まで箱が出せる。ただし、攻撃力はないので他の二人が死ぬと詰みます

魔法使いと盗賊と戦士、3人を使い分けて謎を解き明かす……はずが、魔法使いばかりが大活躍。スキルを取ると最大4個まで箱が出せる。ただし、攻撃力はないので他の二人が死ぬと詰みます


主人公は「魔法使い」「騎士」と「盗賊」の3人。それぞれ特徴があり、性能差もあるキャラクターを状況に応じて切り替え、難関を乗り越えていく。キャラチェンジはLRボタンでいつでも可能で、仮面ライダーの「フォームチェンジ」という感じだ。

魔法使いは空中にブロックを作ったり、離れたモノを念動力、いや魔力で動かすことができる。盗賊は弓矢を撃って遠距離攻撃をしたり、フックショットでロープを撃ち出しぶら下がるアクションが可能だ。日本のゲームでは『海腹川背』に近いが、あれほどテクニカルでない代わりに万能でもない。

そして騎士は直接の攻撃力は最も高く、盾を構えて炎や矢を弾くことができる。肉弾戦は頼もしいんだが、モノを動かす、高い壁を乗り越えるなど凝ったアクションはなし。あと、見かけがゴツいわりに体力は他の2人と同じなので、意外とすぐに死ぬ。

秘宝トラインに集められた3人の英雄が不可思議な森に導かれ、巨大な生物や邪悪なゴブリンの軍団を目の当たりにする――王道ファンタジーの物語にふさわしく、光と影のコントラストも鮮やかに描かれる世界は本当に美しい。

森林に城、砂漠や洞窟……といった背景は3D表現されているが、アクションは「スーパーマリオ」の延長にある伝統の2D。ファミコンから遠くへ来たもんだ。

アクションはゴリ押しで何とかなり、メインはどちらかといえば謎解き。ジャンプで超えられない壁があったなら、魔法でブロックを出して足場を作り、あるいはフックショットで高いところを渡り歩く。

ファンタジー世界とはいえ、魔法以外は現実さながらに重力が働く物理演算ベースだ。最近だと『ゼルダの伝説ブレス オブザ・ワイルド』がこのタイプになっていた。

初代は盗賊でゴリ押しできたが、今回は魔法使いが活躍できる場がだんぜん多く、パズル要素はそこそこある。限られた能力を、知恵と反射神経で補うのだ。ああ、アクションゲームらしいな。

が、このゲームには「スキル」成長要素があり、魔法使いは最大4つまで箱を作り出すことができる。4つあればゴリ押し可能! ツメの甘さが海外ゲームらしさかもしれない。

言ってみれば、究極の雰囲気ゲーム。それほどアクションも謎解きも難しくなく、息を呑む景色を見て癒されるのもいい。ゼルダで120の祠を回ることに疲れたとき、少し箸休めにやってみてはいかがでしょう……それは筆者の実体験ですね。

・Trine 2: Complete Story
http://store.steampowered.com/app/35720/


Downwell

下へ、ひたすら下へ。暗くて深い井戸(well)の底を目指して落ちていくアクションゲームが『Downwell』だ。白黒と赤のドットというデザインも、今となっては新鮮な感じ。

作者「もっぴん」氏が制作を始めたのは大学在籍時代で、しかも処女作。この若さも(まぁ80年代のゲーム開発者は10代がゴロゴロいましたが)込みで、2015年当時は話題になっていた。

iPhoneやiPadで遊べるiOS版もリリースされているが、筆者はSteam版をイチオシ。液晶ディスプレイの大画面で遊べるし、何よりジョイパッドが使えるからだ。iPhoneのタッチパネルですばやい操作を行うのは正直キツかった。

操作は左右移動+ジャンプ、さらにジャンプ中にジャンプボタンを押すと下方向にショットが撃てる。基本的にこれさえ覚えればプレイに差し支えなく、とてもシンプルだ。


主人公は「ガンブーツ」という武装を履いている。下方向に“のみ”ショットで攻撃ができ、敵を踏みつけで倒すことも可能だ。ただしガンブーツにはバッテリー容量があり、使うたびに消費されて切れるとガス欠。着地したときに回復するしくみだ。

いざ始めてみると、死にまくり。ドンドン落ちていき、ゲームのスピードが速い! 体力の初期値はたったの4、つまり4回ミスれば死亡。敵や地形を壊すと「ジェム」=お金が手に入り、ときおり現れる横穴の中にいるお地蔵さんからアイテムが買えるが、これがお高い。「貧乏人は客じゃない」というビジネスの教科書通りですね。

みるみる体力が削られて、ついていけない……と感じるかもしれない。が、そこからが本当のスタート地点。射撃はブレーキも兼ねていて、落下速度を調節することにも使える。進行のテンポは自分でコントロールできるのだ。

攻守ともに使える基本テクニックは、敵を連続で踏みつけるコンボ。これを繋げば繋ぐほど最大充電値が上がったり、体力が回復できる恩恵もある。お店で回復アイテムを買うのが難しい本作では、生命線と言っていい。

そうしてステージの最後までたどり着くと、性能を底上げする「アップグレード」が待っている。中でも真っ先に取っておきたいのが(選択肢はランダムだが)フォークとナイフ。敵の死体を10体食べると体力が一つ回復するので、敵の多いステージだと「喰らってもすぐリカバー」できる優れものだ。ステージの最初に店が現れる「メンバーズカード」も、ジェム一割引になるので中々美味しい。

アップグレードの効果は積み重ねられるが、ゲームオーバーになれば没収。でも、「全く無駄死に」というわけじゃない。ジェムを取った数は蓄積され、様々な要素がアンロックされていく。「いつものスタイル」やガンモジュール(ショットの種類変更)ばかり見つけて店が出にくい「ブンブンスタイル」など、付加効果が異なるタイプがいろいろ選べるようになるわけだ。

このゲームも、プレイするたびにダンジョンが生成されるローグライク。さっきのプレイは引き継がれないが、「プレイヤーの腕前が成長していく」ということ。それだけに、ラスボスにたどり着いた瞬間はグッと感慨がこみ上げてくる!


Licensed by Smoking WOLF. Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.

© 2011 Frozenbyte, Inc. All rights reserved.

Copyright 2015 Moppin. All Rights Reserved.

Reported by 多根清史


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