チップセットとは

チップセットとは「ブリッジ」とも呼ばれ、パソコンに搭載されているパーツや機器の橋渡しをする、マザーボードやCPUなどに存在する集積回路となります。
この記事では、チップセットとはどのようなものか種類を分かりやすく説明し、マザーボードやCPUなどの選び方などについてもご紹介します。

チップセットとはどのようなものか

チップセットとはどのようなものか

チップセットはCPUで処理したデータをメモリやグラフィックボードやHDDやキーボードなどの各機器に送ったり、各機器の管理を行なったりしています。
チップセット自体は単体のパーツではなくCPUと一体化していたり、マザーボードの部品である集積回路の一部となったりしているものとなります。
そのため、チップセット単体の交換はできません。

チップセットは「ブリッジ」と呼ばれることもあります。
理由は、パソコンに搭載または接続されている機器の「橋渡し(ブリッジ)」をする役割があるためです。

チップセットの性能が各機器の性能に影響を与えることにもなります。
CPUとチップセットによる各パーツや機器との連携が高速かどうかで、パソコンの性能が左右される可能性があるためです。

Intel CPUやAMD CPU用のチップセット対応のマザーボード

Intel CPUのチップセットやAMD CPUのチップセットによって対応するマザーボードの種類が変わります。
チップセットはCPUを設計製造している会社であるIntelやAMDがセットで製造しています。
製造されたチップセットは基本的には単体での発売ではなく、ATXやMicroATXのマザーボードに搭載される形で提供されています。

以下に対応するCPUと対応するマザーボードのリンクを表にしました。
縦軸がIntelとAMDのソケット形状(搭載できるCPUの種類)
横軸がマザーボードの「ATX」「MicroATX」「Mini-ITX」の規格(大きさ)で比較できます。

※表は右方向にスクロールできます。

intel用マザーボード

ソケット

主な対応CPU
タワー対応 ミニタワー対応 小型PC対応
LGA 1700
(Intel 第14世代)
Core i7 14700Kなど
E-ATX ATX MicroATX Mini-ITX
LGA 1700
(Intel 第13世代)
Core i7 13700Kなど
E-ATX ATX MicroATX Mini-ITX
LGA 1700
(Intel 第12世代)
Core i7 12700Kなど
E-ATX ATX MicroATX Mini-ITX
LGA 1200
(Intel 第11世代)
Core i7 11700Kなど
ATX MicroATX Mini-ITX
AMD用マザーボード

ソケット

主な対応CPU
タワー対応 ミニタワー対応 小型PC対応
Socket AM5
(Ryzen)
E-ATX ATX MicroATX Mini-ITX
Socket AM4
(Ryzen)
ATX MicroATX Mini-ITX

マザーボードに対応するIntel CPU、AMD CPU

各マザーボード対応するIntel CPU、AMD CPUを紹介します。
マザーボードとCPUの組み合わせの際の参考にしてください。

「ノースブリッジ」「サウスブリッジ」チップセット

2009年あたりまで主流だったのが「ノースブリッジ」と「サウスブリッジ」の2つのチップセットを搭載したマザーボードです。
各チップセットは名前が違っているだけではなく、それぞれのチップセットで異なる場所に存在し、違った処理を行います。

「ノースブリッジ」チップセット

ノースブリッジの正式名称は「Memory Controller Hub(メモリー・コントローラー・ハブ)」です。
グラフィックボードやメモリなどの処理を行います。
CPUと高速な情報のやりとりや処理が必要なパーツとの連携のため、CPUに近い場所に配置され、高機能なチップセットが使われています。

「サウスブリッジ」チップセット

サウスブリッジの正式名称は「I/O Controller Hub(I/O・コントローラー・ハブ)」です。
マウスやキーボード、ハードディスクなどの処理を行います。
必ずしも高速処理が必用とは言えないパーツとの連携が多いため、CPUとは離れたところに設置されています。

「ノースブリッジ」「サウスブリッジ」方式のチップセットの問題点

「ノースブリッジ」と「サウスブリッジ」による方法の場合には問題点がありました。
特に「ノースブリッジ」に関してはCPUとメモリやグラフィックボードとの連携となり、可能な限り高速な処理が行われる必要があります。

CPUと近いとは言え「ノースブリッジ」を経由しての連携にはタイムラグがどうしても生じてしまいます。
そのため改善策として「PCH」のチップセット方式が開発されました。

「PCH」チップセット

「ノースブリッジ」とメモリなどのアクセスの問題を受けて開発、新規に採用されたのが「PCH」というチップセットです。
「PCH」の正式名称は「Platform Controller Hub(プラットフォーム・コントローラー・ハブ)」です。
2009年の後半には広まり「PCH」のチップセットが主流となりました。
「PCH」の登場は、ちょうど「IntelのCore i」シリーズが登場した頃となります。

「チップセット」としては「ノースブリッジ」が廃止となり「ノースブリッジ」の役目はCPUに統合され処理を行うようになっています。
「ノースブリッジ」がCPUに統合されたことで、メモリやグラフィックボードが直接CPUにアクセスできるようになり、処理が高速化しています。
「PCH」と呼ばれる「元サウスブリッジ」だった部分は、基本的には前と変わらず入出力などに関係するデバイスの管理を行なっています。

チップセットの調べ方

チップセットについての情報は、パーツ全般の交換やマザーボードを選ぶときに役立つので、一度調べておくと良いでしょう。
フリーソフト「CPU-Z」を利用すると、使用しているチップセットのスペックを確認することができます。
以下の記事でCPU-Zの使用方法を紹介していますので、確認をしてみてください。

CPU-Zとは?パソコンのスペックが簡単に分かるCPU-Zの使い方のご紹介!


まとめ

チップセットとはどのようなものかについて紹介をしてきました。
「橋渡し」の役割をしているチップセットの性能についても理解しておくと、よりパソコンについての知識が深まります。

フリーソフトを使用しない場合でも、CPUの世代などから使用しているチップセットを確認することが出来ます。
CPUのチップセットが確認できたら、対応するマザーボードやCPUの情報も確認しておきましょう。


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